オーストラリアで一番の大学

オーストラリアで一番いい大学はどこでしょうか?日本でなら「東大」と答える人も多いでしょう。でも、東大は一番入学が難しい大学なことは確かですが一番いい大学とは限りません。オーストラリアではオーストラリア国立大学メルボルン大学がいわゆる有名校です。しかし、大学の評価はコースの内容、教育方法やその他のサービスによって決まります。オーストラリアでは入学案内を出版している会社が詳しい調査をします。そして、その年のお薦め大学を選んでいます。

オーストラリアで一番の大学

大学も内容の検討・評価には熱心です。例えば、メルポルン大学では学期末に各科日毎に学生が講師や講義内容を評価します。学生にコース改革の発言の機会もあります。今も私の手元には留学生に対するサービス改善のための調査表があります。国立大学と言えども改善改革には非常に熱心で、常に社会のニーズを意識しています。メルボルン大学の農林学部では林学の方は環境問題に社会の関心が集まったこともあり、自然科学よりも社会科学系の科目を強化することによって人気を保っているそうです。一方で、農業の方は時代遅れになってきて改革を迫られています。

一般に各大学ごとの主体性は非常に強いです。コース内容に文部省が茶々を入れる事は殆ど無いようです。ただ民主主義と言うよりはどちらかと言うと自由経済の延長のような気がします。また例えば留学生の受入れに関しては、明らかに教育産業という考え方を持っています。ただ日本やアメリカとは違い大学の数も限られています。ですから、大学は誰もが行く、行けるという感覚はありません。従って大学の内容・レベルはどこも比較的高いようです。

教育内容に関する自由度は高校などでも高いです。例えば社会のニーズが日本語に流れている現在は、外国語として日本語を採用する学校が多くなったそうです。その結果、フランス語の先生にとって相当な試練の時だとか。

どうやらオーストラリアの一番という概念は乏しいようですね。「自分にとってどこの大学の、どのコースが一番か」という見方が定着しているようです。


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