タスマニア物語 ホバート クレイドル山

タスマニアに行って来ました。かなり以前に「タスマニア物語」という映画がありましたが、その映画の中でもタスマニアは豊かな大自然が残るところとして描かれていたと思います。自然大好きな私としても、一度は行ってみたかったところです。なお映画タスマニア物語はAmazon Primeで見ることができます

まずタスマニアへの空の便について書くと、毎日 メルボルン空港から首都のホバート、北部のランセストンとデボンポートへ合わせて15便以上のフライトがあります。また周辺の地方便専用空港からも毎日複数の会社の小型機が飛んでいます。フェリーは週3便大型の船が往復しており、小型船の便は毎日あるようです。

私は最初一番安いデボンポートへの往復便を予約しました。しかし、ツアーの多くはランセストンから出ている事がわかり、行きの便をランセストンに変更しました。その後ホバートを出て主要な見所を見てランセストンに戻ってくるツアーがあることがわかり、結局ランセストンまで飛んでそこからバスで3時間近くかけてホバートへ入りました。帰りはバスでデボンポートまで行って飛行機に乗ったのでちょっと無駄になりました。最初からもう少し情報を持っていたら行きはホバートへ、帰りはランセストンから飛んだと思います。

今回は「タスマニアの大自然」が旅行のテーマだったので?ホバート周辺のマーケットや歴史的な場所は省略し、主要な国立公園を3ケ所、中3日間で周りました。結局4泊したわけですが、すべてユース・ホステルかバックパッカー用の安宿の大部屋に泊り、バスやツアーもユースの会員割引を使って安くあげました。

まずホバートに行ったわけですが、ここの宿はバーの2階、バンドも入るのでこりゃあうるさくてかなわんかな。と思ったら。わりと客相も良く、ビートルズ・ナンバーなんかを演奏して、金曜日だと言うのに12時頃には静かになってしまいました。

夕方着いたので町も殆ど見ていませんが、かなりこじんまりとしたきれいな町です。暗くなるころから港沿いを歩き、シーフードのtake awayをベンチで食べました。ホバートは囚人を使って開拓された町で、悲惨な話もかなり残っています。ただ歴史を記した案内版を読むとほんの100年前の大火の後が発掘によって確認された等と書いてあり、どうもオーストラリアの歴史の尺度の違い(もちろん短い)には少々戸惑ってしまいます。

翌日はツアー・バスに乗り、まずタスマニアの中央部にあるセント・クレア湖へ向かいました。ホバートを出ると風景はすぐ美しい農村や森林地帯となり、途中映画タスマニア物語の舞台になった村も通り抜けました。セントクレア湖は後で行く事になるクレイドル山と合わせて大きな国立公園を形成しており、その南端にあります。ここから北端のクレイドル山までは山道を歩いて普通は8日の行程です。氷河地形の中を歩く多分世界でも最も美しいトレールの一つだと思います。いつか機会があったら歩いてみたいものです。セントクレア湖も氷河が削った谷の底にできた湖で、森林に囲まれた非常に美しい所です。1時間ほどの散策路を歩いて我慢しました。

午後はクインズ・タウンと言う銅鉱山の町を通り抜け、タスマニアの西海岸にあるストラーンと言う小さな町のユース・ホステルで一泊しました。夕飯はチキン・バーガーで簡単に済ませませ、近くのバーで生牡蠣を、タスマニアのビールを飲みながら食べましたが、その新鮮なこと。どのくらい新鮮かと言うと、殻に住み着いていたゴカイのような虫が、穴から出てきて皿の上でのたうちまわったくらいです。

翌日は朝からゴードン川クルーズです。ここはまた別の国立公園で、非常に多い雨が豊かな水量の川と、美しい温帯降雨林を作り上げています。残念ながらこの日は雨でしたが、晴れる日の方が少ないそうです。観光ポスターの晴れた日の写真はそれは美しいものですが、雨の日でも結構雰囲気は味わえます。また船は川を下り、湾に入り、南氷洋への出口まで行きます。川や湾の水は森林から溶けだす物質で透明感のある茶色をしています。南氷洋に入った頃に日がさし、虹がかかってなかなか美しい光景となりました。

ランセストンの町に着いたのはもう夜になってからでした。ツアーのバスに、目星を付けておいたバックパッ力ー用の宿で降ろしてもらいました。ツアーで一緒だった人の内計4人がここで降りましたが、結構人気のある宿だそうで、生憎ベッドは一つしか空いていませんでした。明るい内なら他を探した所ですが、結局ドイツ人(かな)がベッドに寝る事になり、アメリカ人の聾唖学校の先生(この人自身も耳が不自由)はロビーに唯一の予備のマットを敷き、コンパクトな私ともう一人の日本人はソファーの上で寝させてもらいました。ベッドで寝ると一泊$14ですが、ソファーは$5(約370円)にしてくれました。夕飯は手打ちピザ屋さんでシーフード・ピザを買いましたが、ちょっと普通より高いと思ったら、牡蠣がのっかていました。

さて次の日はクレイドル山です。Cradleと言うのは揺りかごのことで、どうしてこんな名前が付いているのかと思っていましたが、なるほど見る角度によっては氷河に削られたギザギザの山嶺が、揺りかごの中で眠っている赤ちゃんのシルエットにも見えます。ここはまた山の前に小さな湖があり、典型的絵葉書用風景と言うか、でもとても奇麗な所です。この日はまたすごくいい天気でしたが、平均すると年に32日しか晴れないそうで、非常に幸運だったそうです。

ランセストンの近くの渓谷へ夜行ったり等もしましたが、これが短いタスマニア旅行のあらましです。

タスマニア

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